異様な光景を目撃した。
汗ばむほどの熱気が少しさめて夕方になろうという午後、
人通りの多い通りを歩いていたら
前から歩いてくる親子連れとすれ違った。
男の子は3,4歳くらいだろうか。
手放しでワンワン泣いている。
そのとき、
「ばしッ!」と音がして、
男の子がさらに激しく泣く。
一瞬、何が起こったのかわからなかったが、
すれ違った親子の後姿の、
母親の右手にビニール製のおもちゃの剣のようなものが握られていて、
見ている間に
母がまた「ばし!」「ばし!」と
それで子供の顔面を打った。
なにげないように。
いくらビニール製でもあんなに容赦なく叩かれたら
よほど痛いだろう。
身なりもこぎれいなイマドキのおしゃれなママだ。
どうやら、その前に歩いている娘を連れた母親と友達のようだが
友達ママは何も言わないし、まったく素知らぬ風である。
すぐに通り過ぎる人波にのまれて彼らの姿はみえなくなった。
苦い後味が頭の中に残った。
それから30分ほどした後、
街角ですれ違ったのは、おしゃれな服をきてプードルをお散歩している奥様。
お決まりのようにプードルもめかしこんでいる。
と、あるお店の前で犬が立ち止まり、
トイレタイム。
主人はそれを終えると、何食わぬ顔でまた悠然と犬と立ち去った。
道の反対側から見ていた私にも地面に広がる水溜りがみえた。
犬のお散歩のマナーとして水を持ち歩いて流す、とか
そういうの
そこで感じたのは自分さえよければ、という態度だ。
なんかこわい。
コメント
おかあさんたちのためのサポートが行き届いてほしいですね。
負の連鎖がどうか子供たちのために断ち切られますように。