幕末から明治――。
これは、実在する家計簿から生まれた、 ある家族の物語。
刀ではなく、そろばんで、家族を守った武士がいた。
貧しいときも、豊かな愛を注ぎつづけた妻がいた。
武士の~ってタイトル多いですね。
日本人はやっぱりサムライスピリットを忘れてないのか。
失われたものへの郷愁なのか。
武士とはいえ、算盤で身をたてるお家柄。
加賀百万石の『ご算用者』いわゆる会計係だった猪山家の8代目直之を
堺雅人さんが演じています。
江戸末期の下級武士の生活とはこんなものであったのか、と
大都会・お江戸とはまた違う地方の(でも加賀百万石の)落ち着いた暮らしぶり。
借金がかさんで家の家財を売って大’仕分け’をするのだけど
そのときの家族の愛着のものを手放すつらさが伝わって・・・
でも、その後の清々しさ・・・ああ、見習いたい。
私も処分できない女だから。
家族愛がじんときた。
守りたいものがあるから、
強くなれる。
時には手段を間違うかもしれないけれど、
はっきりした目的さえあやまらずにいれば
きちんとしたところに落ち着くのではなかろうか。
堺雅人さんっていつもあの’微笑’の顔の印象が強い。
好きなんだけど。
直之と妻・お駒の出会いの場面が美しかった。
犀川に 友禅流す 乙女らのはぎ
コメント
今、一生懸命処分しています。
どんなハウツー本を読むよりも
ああ片付けよう!、と思いましたよ。
映画では泣く泣くお別れしても縁のあるものは帰ってくるのです。
そこもよかったです。