雨音

2006年12月15日
 
窓ガラスを叩く雨音を聞いていると
暖かい室内にいるのに
次第に濡れて、ずぶぬれになってしまうような
そんな錯覚に陥る。 

たぶん、冷たい雨ではないだろう。
 
たぶん、暖かい雨でもないだろう。
 
雨音を聴くと、ビニール傘でラブレターをもって
大学前のバス停まで追いかけてきた名前も知らないあの人を思い出すわ。
私がバスに乗るとあとからバスに乗って駅前まで行って降りて。
読んでください、という手紙を受け取って
傘を持っていなかった私にビニール傘を押し付けて彼は行ってしまった。
 
ぶあつい手紙は読んだけど、ジャズへの想いはわかったけど、
それ以上私にどうしてほしいのかわからなかったなあ。
傘を返すこともなくあれっきりになってしまった。

遠い、遠い記憶。
 

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